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鑑賞日 2025/04/01  登録日 2025/04/02  評点 75点 

鑑賞方法 映画館/宮城県/MOVIX仙台 
3D/字幕 -/字幕
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コピーは原本と同じなのか

 2025年のイギリス(ワーナーブラザース)映画。エドワード・アシュトンの「ミッキー7」の映画化作品。
 ポン・ジュノ監督なので、いろいろな事柄に対しての風刺なんでしょう。マーシャルのような選ばれた独裁者。優秀な遺伝子のみを残そうとする優生思想。自分とは違うものを害のあるものとして排除する姿勢。先住民への侵略行為。女性を子孫を残す道具とみてしまう考え。独裁者の支配の中で自分がより有利になるため他の被支配者と争ってしまうこと。なんかトランプ政権下のアメリカを皮肉っているようにも取れました。もちろん科学技術によってクローン人間が登場することも。しかしコピーは原本と同じなんでしょうか。原本がなくなればコピーは第二の原本になりえるのでしょうか。コピーを繰り返していったとき原本との差が開いてしまわないのでしょうか。そして二つのコピーが存在した時、その二つは同じものなのでしょうか。映画では違うものになっていましたが、なぜミッキー18は性格が変わってしまったのでしょう。記憶のリロードの際のバグだったのか、生体プリンターのバグだったのか。記憶が蓄積されるためには新しいい記憶の書き出しが必要な気がするけど、そのプロセスは示されなかったなあ。オリジナルのミッキーがいかにしてエクスペンダブルになっていったのかと、ミッキー17の活躍が楽しめましたが、オリジナルミッキーは何処で死んだんだっけ。でもまあそういったことを考えずとも十分楽しめる作品でした。

あらすじ:ミッキーは友人ティモとマカロンの店を開いたがつぶれる。ブランクから資金を借りたが、期限までに返さないと殺されると脅される。ブランクは金に困っておらず人が惨殺されるのを見るのが楽しみだった。余裕がなくなったミッキーはマーシャルの信者たちの移住計画に乗って地球を脱出しようとするが、特技などもないため注意書きを読むこともなくエクスペンダブルに応募してしまう。これは地球では禁止されたが、惑星移住の際には厳格な管理の元で可能となった、3Dプリンターによる人体複製技術と記憶の蓄積とそのリロードによってコピーを作る技術だった。死ねば死体は何でも溶かしてしまう溶鉱炉に投げ捨てられ新しいミッキーをリプリントして使えるので、常に危険な場所で働かされた。宇宙では放射線被ばくの影響を観察されたり新薬や人工肉の安全性の確認に使われたりした。移住先に着いた際には危険なウイルス感染の実験台となり、何人かのミッキーのおかげでワクチンが作られ地上に降りることができた。周辺の探索で巨大なクマムシのような生物が生息していることがわかる。マーシャルはこれをクリーパーと名付け排除を計画する。一方ミッキーはクリーパーの巣穴に落ちてしまう。仮免許を取得し操縦士で採用されたティモがやって来るがとても助けられないと言って去ってしまう。クリーパーに食べられるものと思っていたミッキーだったがクリーパーはミッキーを引きずって運び穴から地上に押し上げてくれた。何とかベースまでたどり着き自室で横になったら隣にミッキー18がいた。二人のコピーが存在する事態は禁止事項で、いずれも抹消されてしまう可能性が高かった。その存在を知っているミッキーと宇宙航行中に恋愛関係になっていたナーシャは区別がつくように胸に17と18を描き、17をマイルドミッキー、18をハバネロミッキーと呼んだ。ミッキー18はこれまでのミッキーと違い積極的で攻撃的だった。ミッキー17はマーシャルの会食に呼ばれ、人工肉をたらふく食べさせられ拒絶反応が出てしまう。さらに新薬でこれを押さえようとするが効果なし。その時マーシャルが搬入させた岩からクリーパーが現れる。混乱に乗じてミッキー18が乱入し銃をマーシャルに向け撃つがほほをかすっただけだった。クリーパーは警備隊が発砲し一体は射殺、一隊は捕獲される。捕獲されたクリーパーの声に反応し沢山のクリーパーたちが基地を取り囲む。マーシャルは十分集まったらガスで全滅させようと計画する。ミッキーは禁止事項となったため蓄積された記憶装置は廃棄され両名とも処分される予定となったがマーシャルの妻がクリーパーの尻尾でいいソースが出来るというため、二人に遠隔操作でいつでも爆破できるよう爆弾のベストを着せクリーパーの尻尾を集めに行くよう命じる。研究室ではクリーパーの発する声の翻訳装置を作りミッキー17に渡す。クリーパーの中でも特に大きなままクリーパーがミッキー17を助けてくれたので、そこへ向かいなぜ助けたのかをきけば、特に殺す理由がないとのこと。ただし今回クリーパーを一体殺したので、人間も一人死なないと対等ではないと言う。マーシャルは宣伝のためママクリーパーに声をかけてから殲滅しようと外に出る。基地では数々の不正行為に対hして潜伏していたエージェントたちがマーシャルの部下たちを拘束する。ナーシャは捕獲されていたクリーパーを助けママクリーパーの元へ走る。そしてミッキー18はマーシャルを殴り倒し起爆装置でマーシャルごと自爆するのだった。正常化されたコミュニティではナーシャが委員長となり、人体プリンターを破壊する式典が開かれた。爆破するボタンをミッキーが押し3Dぷりんたーが爆破されたのだった。