男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

NEWS

KINENOTE公式Twitter

下町

  • したまち
  • Down Town
  • Down Town


  • 平均評点

    75.2点(54人)

  • 観たひと

    69

  • 観たいひと

    8

  • レビューの数

    14

基本情報

ジャンル ドラマ / ラブロマンス
製作国 日本
製作年 1957
公開年月日 1957/10/29
上映時間 58分
製作会社 東宝
配給 東宝
レイティング 一般映画
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
カラー/サイズ モノクロ/スタンダ-ド
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督千葉泰樹 
脚色笠原良三 
吉田精弥 
原作林芙美子 
製作藤本真澄 
撮影西垣六郎 
美術中古智 
音楽伊福部昭 
録音小沼渡 
照明金子光男 

キャスト

出演山田五十鈴 矢沢りよ
亀谷雅敬 矢沢留吉
三船敏郎 鶴石芳雄
田中春男 善助
村田知英子 善助の妻きく
多々良純 大西
淡路恵子 中村玉枝
馬野都留子 隣りのお内儀
沢村いき雄 田中運転手
鈴川二郎 自転車の男
中野トシ子 揚げ物屋のお内儀
土屋詩朗 玉枝の客
広瀬正一 人夫A
佐田豊 人夫B
五十嵐和子 宿の女中
中山豊 電報配達夫
岩本弘司 トラックの助手

解説

故林芙美子の同名小説の映画化で、戦後の混乱した世相を背景に下層階級の男女のささやかな愛情を描く。「大学の侍たち」の笠原良三と、吉田精弥が共同脚色、「続大番 (風雲篇)」のコンビ、千葉泰樹が監督、西垣六郎が撮影した。主演は「どん底」の三船敏郎と山田五十鈴。田中春男、村田知英子、淡路恵子、多々良純などが助演している。

あらすじ

戦後四年の早春。りよは今日も下町の工場街を茶の行商をして歩く。彼女はまだシベリヤから還らぬ夫を幼い留吉と共に待っていた。とある鉄材置場の番小屋の男鶴石は親切だった。彼女を火にあたらせ、茶まで買ってくれた。彼はシベリヤの復員者だった。二人は身上話をしながら一緒に弁当をつかった。りよは幼友達きくの二階を借りている。きくは療養所の夫のため闇の女をしている玉枝へ部屋を貸し、客の世話をしてその上前をはねていた。きくはりよにもそういう商売をしたらと持ちかけてくる。翌日りよは留吉を連れて行商に出た。三人分のおかずを買い鶴石の小屋を訪ね、三人は楽しい昼飯を食べた。留吉は彼によくなついた。その夜、おきく夫婦と玉枝は売春の疑いで警察に呼ばれた。鶴石の休日に、浅草へ遊びに行った帰途、激しく雨に降られ、三人は小さな旅館で休んだ。夜半、鶴石が彼女にささやきかけてき、抱こうとした。「いけないわ。わたし、シベリヤのことを考えるのよ」男はぎくりとし、そのまま動かなかった。一瞬りよの心は崩れ、りよの方から男の首を激しく抱いた……。翌朝、鶴石は固く結婚を約束した。夫の死目に会えず、一人骨壷を抱いて故郷へ発つ玉枝を見送った翌日、りよ親子は鶴石の小屋を訪ねた。小屋には見知らぬ男達が集り、なかを片づけていた。神棚にはお燈明が上っている。男達は彼女に鶴石の死を告げた。前日、大宮から鉄材運びの帰途、トラックもろとも河に落ちたという。りよは声も出なかった。「りよどの二時まで待った」黒板に鶴石の字で書いてあった。小屋を出たりよは噴き出る涙をそのまま、留吉を連れ、川風に吹かれながら、とぼとぼ土手を歩いて行った。

関連するキネマ旬報の記事

1958年1月上旬新春特別号

日本映画批評:下町

1957年11月上旬号

新作グラビア:下町

1957年10月下旬号

日本映画紹介:下町