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IT'S NOT ME イッツ・ノット・ミー

  • いっつのっとみー
  • C’est pas Moi
  • It's Not Me
  • 平均評点

    75.3点(3人)

  • 観たひと

    7

  • 観たいひと

    5

  • レビューの数

    0

基本情報

ジャンル 伝記 / ドラマ
製作国 フランス
製作年 2024
公開年月日 2025/4/26
上映時間 42分
製作会社 CG Cinema=Theo Films=Arte France Cinema
配給 ユーロスペース
レイティング
アスペクト比 1:1.78
カラー/サイズ カラー
メディアタイプ ビデオ 他
音声
上映フォーマット デジタル

スタッフ

キャスト

(C)2024 CG CINÉMA・THÉO FILMS ・ARTE FRANCE CINÉMA

場面

予告編


     

解説

2024年のカンヌ国際映画祭プレミア部門で初公開され、話題を集めたレオス・カラックスのセルフポートレート。自作のフッテージをはじめ、様々な映像の断片を編集し、“自分がどこから来てどこへ行くのか”という答えのない謎について、口籠もりながら語る。カラックス本人のほか、「ボーイ・ミーツ・ガール」のドニ・ラヴァン、カラックスの娘ナースチャ・ゴルベワ・カラックスらが出演。

あらすじ

パリの現代美術館ポンピドゥーセンターは、カラックスに白紙委任する形で展覧会を構想していたが、予算が膨らみすぎて実現不能となり、ついに開催されることはなかった。その代わりに作られたのが本作である。ポンピドゥーセンターからの問いかけは、カラックスの今いる位置を尋ねるものだったが、カラックスはそれをより根源的に捉え直し、“自分がどこから来てどこへ行くのか”という答えのない謎に、地の底から響くような低い声で口籠もりながら語ってゆく。家族について、映画について、20世紀と独裁者と子どもたちについて、死者たちについて、そして「エラン・ヴィタル(生の飛躍、生命の躍動)」(ベルクソンの言葉)について。2022年に亡くなったジャン=リュック・ゴダールの後期のエッセイ・スタイルへのオマージュではあるものの、ゴダールが思索的・分析的なのに対し、カラックスはずっと夢想的・連想的にみえる。ホームビデオから映画、音楽、写真とさまざまなジャンル、フォーマットの映像を夢の断片のようにコラージュしながら、自身のポートレイトをプライベートにダイレクトに描く。そこにはストーリーも結論もないが、至る所に見る者の心を揺さぶる声や瞬間がある。難民の子どもの遺体に重なるジョナス・メカスの声。留守電に残されたゴダールの伝言。娘のナースチャがピアノで奏でるミシェル・ルグランの「コンチェルト」のテーマ。主観ショットで捉えられた「汚れた血」のジュリエット・ビノシュ。「ポーラX」のギョーム・ドパルデューとカテリーナ・ゴルベワ。盟友だった撮影監督ジャン=イヴ・エスコフィエへの献辞。その後で、不意に訪れる驚嘆すべき素晴らしい終幕……。すべてが親密で私的で詩的なカラックスからのメッセージだ。

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