階級差別や性差別、そして暴力の影が色濃く残る韓国の1999年を舞台に、何もかもが容易ではなかった状況を手をたずさえて打破していく少女たちの愛と友情の青春ラブストーリー。ハン・ジェイ監督が偶然読んだ本の一節から着想を得たという悲観と楽観が混在する作品タイトルのごとく、世紀末の10代の少女たちを取り巻く理不尽な境遇と、それにも関わらず愛することの喜びと美しさを対比させて描く。主演は「はちどり」のパク・スヨンとドラマ『イカゲーム』のイ・ユミ。未来を確信できない終末観が漂う時代に、互いの愛を唯一確信し、その愛を守ろうとした少女たちの世界が、見る者に純粋な初恋の記憶を呼びさます。